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2章 Wデート
お誘い
「ふわぁ……」
俺は大きなあくびを一つ漏らす。
美紀が転校してから二週間が過ぎていた。持ち前のルックスと天然な性格の為か、上手くクラスに馴染めているようだ。俺の視線も自然に美紀にいく。
「何だよ翔、美紀に浮気かよ?」
いつの間に来ていたのか、雅也が俺の前にいた。
「浮気も何も……」
「いいと思うぜ、俺は。百合菜より可愛いし」
雅也はそう呟いて、自らも熱い視線を美紀に送っていた。
「あのなぁ、可愛いから好きってのは子供の理由だろ?」
「あほ、恋愛の『れ』の字も知らないお前が何を言うか」
雅也は俺の反論をぴしゃりと打ち切った。そして何かを思い付いたのか、顔がニヤついて来た。
「……じゃあ翔は何で百合菜を好きになったのかなぁ?」
「それは……」
理由は俺の中でははっきりしている。だけど、コイツに知られたら何かと話のネタにされそうで嫌だった。
ガラガラ。
「じゃあホームルーム始めるから席に着け」
その時、都合よく先生が来てくれた。雅也は小さく舌打ちをしてから、渋々自分の席へと戻っていった。
百合菜ちゃんを好きになった理由……か。
俺は大きなあくびを一つ漏らす。
美紀が転校してから二週間が過ぎていた。持ち前のルックスと天然な性格の為か、上手くクラスに馴染めているようだ。俺の視線も自然に美紀にいく。
「何だよ翔、美紀に浮気かよ?」
いつの間に来ていたのか、雅也が俺の前にいた。
「浮気も何も……」
「いいと思うぜ、俺は。百合菜より可愛いし」
雅也はそう呟いて、自らも熱い視線を美紀に送っていた。
「あのなぁ、可愛いから好きってのは子供の理由だろ?」
「あほ、恋愛の『れ』の字も知らないお前が何を言うか」
雅也は俺の反論をぴしゃりと打ち切った。そして何かを思い付いたのか、顔がニヤついて来た。
「……じゃあ翔は何で百合菜を好きになったのかなぁ?」
「それは……」
理由は俺の中でははっきりしている。だけど、コイツに知られたら何かと話のネタにされそうで嫌だった。
ガラガラ。
「じゃあホームルーム始めるから席に着け」
その時、都合よく先生が来てくれた。雅也は小さく舌打ちをしてから、渋々自分の席へと戻っていった。
百合菜ちゃんを好きになった理由……か。