From..
「しっかし、美紀ちゃんって可愛いよな！」

昼休みの時間、渡が仕切に美紀の良いところを挙げていってる。勿論、俺らは教室でご飯を食べているから、美紀に聞こえないこともない。

「渡、だったら美紀を遊びに誘ったらいいじゃねぇかよ」

雅也がそう言うと、渡の箸が止まった。そして、みるみる内に顔が赤くなっていった。

「へぇ、渡でも照れることあるんだな」

俺がこう言ったのにも訳がある。渡は学年１、２を争うほどのイケメンで、良く他クラスの女子からもお誘いを受けているのだ。

「翔、こいつはこんなツラしてんのにチキンだから、しょうがねぇんだ」

雅也がわざわざ渡に聞こえる大きさで俺に耳打ちをしてくる。

「ち……ちげぇよ！ああ分かったよ、誘ってやろうじゃねぇかよ！」

渡は椅子から立ち上がって、美紀と静香、百合菜ちゃんの所へ向かって行った。ちなみに、あのグループは２年Ｂ組の綺麗所が揃っているグループだ。

「さ、どうなるかだな」

ニシシと雅也は笑う。
絶対、こいつ面白いからって理由だけで渡をけしかけたな。しかし、面白いことに変わりはないので俺も見物することにした。
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