From..
「翔先輩?どうしちゃったんですか?」

「え……何が?」

ふと顔をあげるとそこには桜花の顔があった。

「翔先輩、ずーっと遠くを見ているような気がして……」

桜花は心配そうな顔で俺を見る。

「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」

「……あんまり、いやらしい目で百合菜先輩を見ないほうがいいですよ」

俺は思わず苦笑する。
そんなに……俺の視線って分かりやすいかな?

って違う違う!!
10分に一回くらいの頻度でしか見てない。

「しおーん!!ビーチバレーしようよ!」

「うん、やろう!」

朝の撮影を終えたため、
皆は夏を思う存分満喫していた。

ただ今の俺には楽しむ気さえ起きなかった。

なぜだか…とても胸騒ぎがした。それがどこから
来るのかが分からなかった。

俺はぼんやりと静香達のビーチバレーを見ていた。
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