From..
「それより……話は変わるんですけど…」

「あれ、桜花?まだいたの?」

今更ながら水着姿の桜花を前に、俺は目のやり所に困っていた。こいつ、ホントに高一かよ?

「ひっどーい!忘れてたんですかぁ?」

「わりぃ、で?桜花…どうしたの?」

すると桜花は砂浜に寝転がって、とんでもない一言を言い放った。

「翔先輩……。オイル塗ってくれませんか?」

うえっ!?
何だって……?

「お願いできますか?」

「いや……その、俺じゃなくても……いいんじゃないのかな?」

こういうことは百合菜ちゃんや静香や美紀に頼めばいいのに……。

「……やっぱ好きな人に塗ってもらいたいじゃないですか?手、滑らせてもいいんですよ?」

そう言って桜花は頬を赤らめ上目使いで俺を見つめる。

やばい……。俺の中の理性が限界を迎えた時だった。

バシン!!

物凄い勢いのビーチボールが俺の頭を直撃した。

え…?これホントにビーチボールですか?

物凄く痛い…。途切れていく意識の中、俺の目はハイタッチをして喜ぶ静香と紫音を捉えた。

あぁ…天罰…か。

俺の意識は完全にそこで途絶えた。
< 183 / 387 >

この作品をシェア

pagetop