From..
ガタン。
缶コーヒーを二本買い、俺は 今日一日ですっかり軽くなった財布をポケットに収めた。
「ありがとう」
俺の隣には百合菜ちゃんがいる。季節が11月後半ということも手伝ってか最近はめっぽう寒い。
鼻の頭がすっかり赤くなってしまった百合菜ちゃんを見兼ねて俺はコーヒーを渡したのだ。
「さっきのオムライスの御礼だよ」
「美味しかった…?」
「すごく美味しかった」
「えへへ…ありがとう」
百合菜ちゃんは照れてるのか頬が赤くなった。
そういう仕種がたまらなく愛おしい。
「照れてるの?」
俺は試しに聞いてみる。
「こ……コーヒーが熱いだけだよっ!」
そう言うとプイっと横を向いてしまった。
「可愛いな……」
俺達はそれを最後に言葉を発しなくなった。だがそこに以前の気まずさはない。
むしろ、この沈黙が心地よいくらいだ。いつの間にか百合菜ちゃんの家の前まで来ていた。
「送ってくれてありがと翔君。明日頑張ってね?」
「百合菜ちゃんも頑張ってね!」
「またね……!」
二人の声が揃い、百合菜ちゃんは扉を閉め、俺は自分の家へと駆け出していた。
明日が文化祭本番。
頑張らなくちゃな!!!
缶コーヒーを二本買い、俺は 今日一日ですっかり軽くなった財布をポケットに収めた。
「ありがとう」
俺の隣には百合菜ちゃんがいる。季節が11月後半ということも手伝ってか最近はめっぽう寒い。
鼻の頭がすっかり赤くなってしまった百合菜ちゃんを見兼ねて俺はコーヒーを渡したのだ。
「さっきのオムライスの御礼だよ」
「美味しかった…?」
「すごく美味しかった」
「えへへ…ありがとう」
百合菜ちゃんは照れてるのか頬が赤くなった。
そういう仕種がたまらなく愛おしい。
「照れてるの?」
俺は試しに聞いてみる。
「こ……コーヒーが熱いだけだよっ!」
そう言うとプイっと横を向いてしまった。
「可愛いな……」
俺達はそれを最後に言葉を発しなくなった。だがそこに以前の気まずさはない。
むしろ、この沈黙が心地よいくらいだ。いつの間にか百合菜ちゃんの家の前まで来ていた。
「送ってくれてありがと翔君。明日頑張ってね?」
「百合菜ちゃんも頑張ってね!」
「またね……!」
二人の声が揃い、百合菜ちゃんは扉を閉め、俺は自分の家へと駆け出していた。
明日が文化祭本番。
頑張らなくちゃな!!!