From..
「お疲れ、代わるぜ」

俺達は9時から13時までの勤務時間を終え、やっと文化祭委員の仕事から解放された。

「お腹すいたなぁ……。翔さん、令志さん遊ぶ前に何か食べませんか?」

桜花の言葉に俺と令志は強く頷いた。流石に4時間労働の後はお腹が空腹を訴えている。

「じゃあB組の喫茶店に行こうよ。皆の様子気になるしさ」

俺の意見はすんなり通り 俺達三人はB組喫茶店
“Lily”へと向かった。

そこへと向かう途中、
俺らは思わぬ人物と遭遇した。

「おじいちゃん!」
「紫音!」

そこには退院して元気な姿の おじいちゃんと、
紫音の顔があった。

「翔、令志、桜花相変わらず元気そうじゃの?」

「おじいちゃんこそ大丈夫何ですか?」

令志は心配そうに尋ねている。

「全然元気じゃ!病院も厄介者がいなくなって、ホッとしてる頃じゃろ」

そう言っておじいちゃんは豪快に笑い飛ばす。

「……紫音?おまえ大丈夫なのか?」

「翔の高校の文化祭だよ?大丈夫じゃなくても来るってば!」

そう言う紫音は力無く微笑んだ。

そんな紫音をおじいちゃん、令志、桜花は黙って見つめていた。
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