From..
俺らはLilyを出た後に、縁日やストラックアウトや室内ボーリングといった出し物で遊んでいた。

特に俺はストラックアウトの景品でもらったペアのブレスレットを紫音にあげた。

「体育祭ん時の御礼な」

「え…?いいの……?ありがとう。一生大事にするからねっ」

おいおい。一生は言い過ぎじゃないのか…?俺は紫音の言葉に心で突っ込みを入れる。

「いいなぁ紫音さん。翔先輩、私にも何か下さいよ……」

「室内ボーリングの景品あげたじゃん」

「翔先輩とお揃いがいいんですっ!」

桜花、そう言って騒ぐのはやめてくれ。周りからの視線が痛いからさ。

「翔先輩俺にも下さい」

「黙れよ令志」

「ちぇー。翔は女子には甘いんだよ」

「しかも百合菜先輩には溺愛ですよね」

「あはは、みんな面白いね」

そう言って笑ってる紫音の横顔がやけに儚く見えたのは……。

気のせいだよな?
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