From..
「いつから…?」
「気付いたのは実は最近なんだ…。紫音に返してもらったCDの歌詞カードを開いたとき、たまたま目に入ったんだよな。このメモ書きがさ」
俺はメモ書きを出した。
『早く具合治しなよ。
CDありがとっ!
この鈍感! by 紫音様』
「この筆跡とラブレターの筆跡が一緒だったことで気付いたんだ。他の人のは、一致しなかったんだ」
百合菜ちゃんのメニューの字、美紀がWデートの時に渡したメモの字、静香のレシートの字、桜花のラブレターの字、ましては早苗さんの電話番号を書いた紙の字も一致しなかったんだ。
「…ただ…似てるだけかも…知れないよ?」
「…体育祭の借り物競争の時に出て来たあの紙もお前が書いたんだろ?」
「…えへへ…。あの時はびっくり…したなぁ…。翔が…私を呼んだから…気付いたかと…勘違い…しちゃった…よ。そしたら…一番怖いものなんだもん……」
あの時紫音が赤い顔をしていたのにはこんな理由があったのか…。
「それに決定的な証拠があるんだ。この紙とラブレターは同じ紙だ」
「それに…やっと…気付いたの?この鈍感…」
「それで…返事は…」
「分かってる!!」
紫音は弱々しくも大きな声で叫ぶ。
ケホケホと紫音が咳込む
「無理すんな…」
「分かってる……翔から話は…聞いてた…から。好きな人がいるって…。百合菜がいるからって。だから…私は…」
「ごめん…」
「いいの…!せめて…私が…翔を好きになったことを形に…したかっただけだから…。それが偶然…風に…飛ばされちゃった…だけなの…」
全ての真相が分かった。この手紙は、先が永くないと分かった紫音が書いたものだったのだ…。
それが…偶然風にさらわれて…偶然俺が拾って……。
気付かなかった。
紫音とは長い間一緒にいたから……。
まさか……俺のことを好きでいてくれてるなんて…。
一枚のラブレターは確かに…俺に紫音の気持ちを届けてくれていたのだ。
「気付いたのは実は最近なんだ…。紫音に返してもらったCDの歌詞カードを開いたとき、たまたま目に入ったんだよな。このメモ書きがさ」
俺はメモ書きを出した。
『早く具合治しなよ。
CDありがとっ!
この鈍感! by 紫音様』
「この筆跡とラブレターの筆跡が一緒だったことで気付いたんだ。他の人のは、一致しなかったんだ」
百合菜ちゃんのメニューの字、美紀がWデートの時に渡したメモの字、静香のレシートの字、桜花のラブレターの字、ましては早苗さんの電話番号を書いた紙の字も一致しなかったんだ。
「…ただ…似てるだけかも…知れないよ?」
「…体育祭の借り物競争の時に出て来たあの紙もお前が書いたんだろ?」
「…えへへ…。あの時はびっくり…したなぁ…。翔が…私を呼んだから…気付いたかと…勘違い…しちゃった…よ。そしたら…一番怖いものなんだもん……」
あの時紫音が赤い顔をしていたのにはこんな理由があったのか…。
「それに決定的な証拠があるんだ。この紙とラブレターは同じ紙だ」
「それに…やっと…気付いたの?この鈍感…」
「それで…返事は…」
「分かってる!!」
紫音は弱々しくも大きな声で叫ぶ。
ケホケホと紫音が咳込む
「無理すんな…」
「分かってる……翔から話は…聞いてた…から。好きな人がいるって…。百合菜がいるからって。だから…私は…」
「ごめん…」
「いいの…!せめて…私が…翔を好きになったことを形に…したかっただけだから…。それが偶然…風に…飛ばされちゃった…だけなの…」
全ての真相が分かった。この手紙は、先が永くないと分かった紫音が書いたものだったのだ…。
それが…偶然風にさらわれて…偶然俺が拾って……。
気付かなかった。
紫音とは長い間一緒にいたから……。
まさか……俺のことを好きでいてくれてるなんて…。
一枚のラブレターは確かに…俺に紫音の気持ちを届けてくれていたのだ。