From..
昼休みとなった。昼休みは俺の一番嫌いな時間だった。

俺の通う私立中学は給食がない。つまりは友達同士で弁当を食べるということになる。

俺は今まで教室の隅で一人で食べていた。

しかし、それも女子が許してはくれなかった。

自分を売るのに必死な女程醜いものはない。
勝手に弁当作って来られても困るんだよ……。

俺は一人になることさえ出来ないのか。

俺はうんざりして屋上へと足を運んでみることにした。

屋上なら大丈夫かもしれない。

俺は屋上の扉を開けた。

しかし……そこには先客がいた。

「あれ…?如月君?どうしたの?」

目に入って来たのは隣の席の女だった。友達とご飯を食べているようだ。

「別に……飯食いに来ただけだから」

俺はそいつらとは距離を置いた所でご飯を食べた。
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