From..
喫茶店に着いた俺達は、飲み物を注文した。

俺はアイスティー。
友紀はメロンソーダ。

「令志がアイスコーヒー以外の物を注文するところ初めて見たよ」

友紀は驚いたというような顔で俺を見る。

「ま、たまには気分転換ってとこかな。友紀もメロンソーダって……涼の影響か…?」

「し…知ってたの?私と涼が付き合ってるって」

友紀は『何で?』と言いた気に俺を見る。

表情がコロコロ変わる女だな…。

「あぁ…奈美と真美から聞いたよ」

「…ばれちゃったか…」

友紀は小さくため息をはく。

「友紀…何で俺に黙ってたんだよ」

俺はこのことに疑問を抱いていた。奈美と真美には言っているのに俺には言ってない。

何となく寂しかった。

「それはね…。令志と涼との仲がギクシャクしちゃうんじゃないかなぁって思ったからだよ」

「馬鹿だな友紀は…。俺と涼は何があっても友達って誓い合った仲だぞ。そんなん気にしねぇよ」

俺がそう言うと友紀はクスクス笑い始めた。

「何が可笑しいんだよ」

たまらず俺は友紀に尋ねる。

「だって…涼と同じこと言ってるんだもん。令志は何があってもずっと俺の友達だって」

俺は自然と笑みがこぼれていた。

その時タイミング良く、アイスティーとメロンソーダが運ばれて来た。
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