From..
「…そっか。確かに悲しいことだけど…向き合わなきゃダメだよね」

友紀の強い言葉に俺も力強く首を縦に振る。

「いつまでも…逃げてちゃダメなんだよね?」

「ああ…」

「友香…。今までごめんね。姉ちゃんが不甲斐ないから…余計な心配かけたよね…でも…もう大丈夫だよ…。私…友香の分まで生きるから…」

友紀は俺の目を見て話しているが、おそらく友紀の目に俺は映っていない。俺を通して、友香を見ているんだろう。

「……友紀。もう大丈夫だよな」

「うん…令志。ホントにありがと。気持ちが少し軽くなったよ」

人は簡単に過去を忘れられない。人はそんなに強くない。俺は改めてそれを実感した。

「でね…令志。もう一つ言わなきゃいけないことがあるの」

「何だよ…?」

友紀は今まで手を付けなかったメロンソーダを口に含み、はっきりと告げた。
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