From..
「何二人だけで笑ってるんですか?私だけ仲間外れにして……」

美紀はぷくっと頬をふくらました。やっぱ美紀って可愛いなぁ。こりゃ渡が惚れるのも納得だな。

ってそうだ…!渡で思い出したけど俺が美紀を誘わなくちゃいけないんだった!

「み…美紀?」

「何ですか翔さん?」

「今日…渡が話があるから放課後屋上に来てくれないかだって」

「渡さんがですか…?だったら自分で言いに来れば良かったのに…」

美紀は少し顔を俯ける。

「わっかりました!とりあえず放課後屋上にいいんですよね?わざわざありがとうございます」

そう言って美紀は静香と話に戻っていった。

「翔も渡に頼まれてたのかよ…」

「あぁ…。ま…放課後屋上が楽しみだな」

「お前…まさか…」

「当たり前だろ。こんな楽しいこと見なきゃ損だって」

「……お主も悪だのう。翔さんや」

「…雅也殿には負けますわい…」

俺と雅也は渡にも美紀にも気付かれないように、黒い笑みを浮かべた。
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