From..
「どうしたの二人とも?そんなに驚いて…?」

「お…桜花?あんた本気で言ってる?」

「相手は妻子持ちよ…」

「翔先輩の子供なら愛せるよ」

「そうじゃなくて!」

二人の声が見事にハモる。

「何で…?翔先輩は百合菜先輩のことが大好きなんだよ?桜花が誘惑しようが絶対に、翔先輩は振り向かないよっ?」

「分かってる…。そんなの…分かってるよ」

私の目から涙が一筋光る。

「桜花?」

「だけどね……紫音さんの遺言だもんっ!」

私はあの時の紫音さんの言葉を絶対に忘れない。

私が強くなるためのアドバイス。

「“好き”と“愛”の意味を知ること」

「へ?」

私が突然呟いたものだったので玲菜と葵はポカンとしている。

「言ってみればね?私は永遠の片思いしてるんだよっ!好きな人は翔先輩で…愛する人は…」

「愛する人は…?」

「秘密っ!」

「桜花っ!教えなさいよっ!!」

玲菜と葵の制止を振り切り私はファミレスを飛び出す。

とても七年ぶりの再会とは思えない。

あの頃の私達がまだそこにいたような気がした。

チョコレートデラックスパフェの味は…甘かったけど、どこかしょっぱかったです。
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