From..
結局百合菜ちゃんは、晩ごはんを食べないで帰っていってしまった。何か、すごい罪悪感があるぞ。

案の定、母さんにはこっぴどく怒られた。

「あんたねぇ……あんな翔には勿体ない可愛い子を逃がしてどうするの!それに何で送っていかないの!!」

だけど、そんな母さんの説教も耳に入らなかった。百合菜ちゃんがわざわざ俺のお見舞いに来てくれた。それがとても嬉しかった。

それだけで俺の気持ちは温かいもので満ちていく

雨の日は憂鬱。

だけど止まない雨はない。

雨はすっかり上がっていた。

空には満天の星空が広がっていた。
< 62 / 387 >

この作品をシェア

pagetop