From..
俺の町の最寄り駅は“雛菊(ヒナギク)駅”
雛菊駅から俺の通う学校“佐久良高”のある銀杏駅までは一本だ。乗り継ぎ無し。だから俺はこの学校を選んだ。しかも結構この線は空いている。
今日もいつもより遅い時間の為か楽に座れた。
いくら気持ちだけが急いでも電車は急いではくれない。なら、のんびりと行こう。
結果的にこういう考えに行き着くのは母さんの遺伝なのかもしれない。
佐久良高は わりかし校則もゆるやかで、なかなか居心地がいい。
運動できる設備も十分備わっていて、運動部は毎日楽しく活動している。
とはいっても、俺は帰宅部なんだけど……。
まあそんな環境の中で、俺の高校生活は充実していたと思う。勉強や友達や、好きな人……。
ただ…何か刺激が足りなかったかもしれない。
朝起きて…友達と話して、授業を受けて、百合菜ちゃんを眺めて、何もしないでまっすぐ帰る。
毎日毎日、同じことの繰り返し。
そんな中落ちて来たのがラブレターだった。これはいいスパイスになるかもしれない。
「次は〜ぎんなん〜銀杏駅でございます。お出口は右側になります……」
電車のアナウンスが聞こえたので、俺は慌てて下りた。危うく、乗り過ごすところだった。
雛菊駅から俺の通う学校“佐久良高”のある銀杏駅までは一本だ。乗り継ぎ無し。だから俺はこの学校を選んだ。しかも結構この線は空いている。
今日もいつもより遅い時間の為か楽に座れた。
いくら気持ちだけが急いでも電車は急いではくれない。なら、のんびりと行こう。
結果的にこういう考えに行き着くのは母さんの遺伝なのかもしれない。
佐久良高は わりかし校則もゆるやかで、なかなか居心地がいい。
運動できる設備も十分備わっていて、運動部は毎日楽しく活動している。
とはいっても、俺は帰宅部なんだけど……。
まあそんな環境の中で、俺の高校生活は充実していたと思う。勉強や友達や、好きな人……。
ただ…何か刺激が足りなかったかもしれない。
朝起きて…友達と話して、授業を受けて、百合菜ちゃんを眺めて、何もしないでまっすぐ帰る。
毎日毎日、同じことの繰り返し。
そんな中落ちて来たのがラブレターだった。これはいいスパイスになるかもしれない。
「次は〜ぎんなん〜銀杏駅でございます。お出口は右側になります……」
電車のアナウンスが聞こえたので、俺は慌てて下りた。危うく、乗り過ごすところだった。