僕から、キミへ
カイからの手紙
<ハルナさんへ
いきなりこんな手紙を書いてしまい、ごめんなさい。
どうしても、ハルナさんに伝えたいことがあって、手紙を書きます。
僕はずっと、あの病室で独りきりでした。
窓から見える学生たちを、いつも羨ましいと思って見ていました。
ずっとずっと、誰とも関わることなく、何も経験することなく、僕は死ぬまで独りだと、考えていました。
だけど、ある時ハルナさんに出会って、その考えは変わりました。
ハルナさんの話は、ずっと聞いていても飽きなかったです。
経験豊富なハルナさんの話を聞いて、僕もハルナさんみたいに、色々な経験がしたいと、初めて思えました。
ハルナさんの笑顔に、僕は毎日救われていました。
今まで僕の周りの人たちが作る笑顔は、無理矢理作った感がありましたから。
ハルナさんみたいな真っ直ぐな笑顔を、僕は初めて見たかもしれません。
僕はハルナさんよりも病弱で、何も出来ていないけど。
生きて、ハルナさんの傍にいたいと思いました。
だけど、告白はまだしません。
いつか僕が元気になって、退院出来たら、そこで自分の気持ちを伝えようと思います。
ハルナさんさえ良ければ。
その時を、待っていてください。
本当に、ありがとうございました、ハルナさん。
僕にとって、キミは希望でした。
今村魁
PS:
最後までカタカナでごめんなさい。
僕、ハルナさんの名前の漢字知らなかったので…。
今度会えた時、教えてください(笑)>