僕から、キミへ
数分後、チャイムが鳴って、ホームルームを行うために先生が入ってきた。
クラスメイトは自分の席へ戻り、あたしも窓を見ていた目線を前へ移す。
「今日は、転校生がいる。
今までずっと入院していたけど、皆と同い年だ。
勉強に遅れがあるから、わからない所は教えてやれ」
転校生と言う言葉に、クラスメイトがざわめき始める。
あたしは、入院と言う単語に反応した。
「じゃあ、入って来い」
担任が、廊下で待っているであろう転校生に向かって声をかける。
すぐに「はい」と聞こえ、扉が開いた。
「――――――っ!」
廊下から入ってくる“その人”に
あたしの涙腺が、崩壊し始めた。