僕から、キミへ
それから僕は、成功率が低い手術を受けることを決めた。
元々、手術を受けるかどうか選択を受けていた。
だけど、成功率が低く、下手すれば死んでしまうんじゃないかと言う難しい手術。
成功すれば、僕はずっと憧れていたあの景色のように、元気よく走りまわることが出来る。
でも、初めて選択を受けた日、僕は怖くなった。
死んでしまったら…そんな考えが頭をよぎって。
死にたくなかったから、僕はその手術を拒んだ。
だけど今、僕は担当医に受けたいと告げた。
生きて、健康になって、あの子に会いたい。
手紙に書いたんだ、会いに行くまで待っててほしいって。
好きな人がいるかもしれない。
付き合っている人がいるかもしれない。
だけど、初めてのこの気持ちを、あの子に知ってほしくて。
例え哀しい結末を迎えたとしても、気持ちを伝えられたのなら、後悔はしない。
僕はあの子に、ハルナさんに、告白することを決めた。
だから僕は…手術を受ける。