僕から、キミへ
「下手したら…死んじゃうかもしれないよ?
それでも、大丈夫?」
「平気です」
「手術の日まで少し辛いかもしれないけど、耐えられる?」
「耐えてみせます」
「…わかった。
じゃあ今日から、手術を受けるため、やることがあるから、やって行こう」
「はい!」
そう、力強く返事したけど。
現実は厳しかった。
長時間に及ぶ難易度の高い手術なので、体力が必要だ。
つい数日前まで眠り続けていた僕は、体力がない。
最初は、体力を付けるために、ご飯をいっぱい食べるようになったんだけど。
量が多くて、小食だった僕にとって完食は難しかった。
最初の方は、ほんの少し食べただけでも、気持ち悪くなって戻してしまったり。
食べては吐いてを繰り返し、やっと人並みに食べられるようになったのは、一か月ほど経った日のこと。
それでも足りないと言われ、頑張って押し込んでは吐いてを、また繰り返した。