僕から、キミへ
ハルナの存在












それからも、僕たちは毎日、色々な話をした。

最も僕は話題など皆無に等しいので、ハルナさんの話を聞くだけ。

 


ハルナさんは色々な経験が豊富で、
僕が体験したことのないアレコレを長時間にわたって説明してくれた。
 
面白おかしく話してくれるハルナさんの話は、何時間聞いても全く飽きなかった。







「最近カイくん、明るくなったな」


「そうですか?」


 



毎日行われる、診察室での担当医の検査中。
 
笑いながら、担当医に言われた。






「明るくなったよ、凄すごく。
前はあんまり笑わなかったでしょ?

ハルナちゃんが来てから、元気になったよね。

検査結果も、悪くないよ。むしろ良い」


「本当ですか?」


「このまま良くなったら、一時退院も可能かもね」



 


初めて担当医の口から出た、一時退院。
 
その言葉に、僕は飛び上がるほど嬉しかった。

本当に飛び上がったら、発作を起こしかねないけど。









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