僕から、キミへ












「まぁまだ安心は出来ないけどね。
ハルナちゃんのお蔭かな?」


 

確かに最近、興味がなかった色々なことに、興味を持てるようになって来た。
 
ハルナさんが話してくれることに、僕は全部挑戦してみたかった。





「ハルナさんが、色々な話をしてくれるんです。
それで、あれもしたい、これもしたいって思えるようになって来て」


「それは良い心掛けだね。
物事に興味を持つってことは良いことだよ。
生きたいって思えるからね。

これからも、もっと色々なことに興味を持ってね」


「はいっ!」



 


僕は診察室を出て、病室へ向かう。
 




以前病室までの道のりで苦しくなって、意識を失ったことがある。
 
だけど今日はその時と違い、歩いても全然苦しくならない。
 
羽が生えているんじゃないかと錯覚するぐらい、足取りが軽かった。








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