告白よりも、ときめきを
「あ、優?」
「ん?」
「昨日、チョコとコーヒー、有り難う」
「ん、ああ…。力、出たか?」
「うん、凄い出たよ。お陰でやる気スイッチ入ったし」
「フ、明璃は単純だな…」
「そうでも無いと思うよ?思い込みで、脳、騙してるだけかも知れないけど、好きな物は最強だよ」
「…そっか。…なら良かった」
「…」「…」
「優?」「…明璃」
「どうしたの?」
「…明璃、家か?」
「うん、そうだけど」
「ちょっと、寄っていいか?」
「えっと…、すぐ?」
「駄目か?」
「駄目じゃないけど、ちょっと散らかってるから」
「なんだ、そんな事か。だったら直ぐ行く」
「え~、せめて10分後…」
「無理だ。…着いたぞ」
ピンポン。
「あ、え?もう?…、優?もう来たの?」
カチャ。
携帯を耳に当てたまま開けた。
「明璃」
同じ格好、優も当てたまま私を呼んだ。
手が下がった…と思ったらぶつかるように抱きしめられた。
「…優…ちょっと、どうしたの?優?急に来るなんて、仕事、なんかあったの?」
私の肩の上で優は頭を一回ゆっくり横に振った。
「ちょっと、…優?」