告白よりも、ときめきを

今日、山崎と二人だけで、どういう事だ?しかも個室だし。俺は、後から、オマケみたいに呼ばれた訳だ。
用は済んだって事か。
何を話してたんだ…。普通では話せない事か?
改めて話したい事があったと言う事か…。

障子を開けた時も、特に変わった雰囲気はしていなかった。

別に何でもかんでもみんなで共有しようって訳でも無いけど…。
こんなのは出し抜かれた気がハンパないんだけど。

何だったんだと、敢えて聞かない俺も俺か。
さらっと、深刻な話か?とでも聞けばいいものを。もう聞けやしない。

…あいつが宇佐美の事を好きなのは、見てれば解る。何でも宇佐美の為に全力だからな。

あんな、いつも解りやすいのに、宇佐美はどうなんだ?
いや、俺も山崎も、宇佐美にはどう映ってるんだ…。
やっぱり、楽しい同期なんだろうな。あの言い方だと。
俺達に対してドキドキする事は無いって事か…だよな。

奥田、田島、嶋崎…、俺らの同期の残り三人も同じ事だよな。
みんな一緒にわいわい楽しい、それがいいって事だよな…。
このまま永遠、いい同期のままか…。

当たり前だが、宇佐美の考え方が変わらなきゃ、この先関係性は変わらない。
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