告白よりも、ときめきを
・話聞くから…
「宇佐美~、今日時間あるか?」
ん?この一語一句違わない台詞。何年か前にも言ったような…。
経験があるからデジャヴュとは言わないか…まあ、それはいい。
「何?」
流石に宇佐美の応えもドンピシャとはならない…まあ、それもいいんだ。
「おお、この前の休憩室の話。俺は何気に知らない事が多そうだ。
そこんとこ、知りたい」
「え。何処から何処まで?」
「だから…、そんな込み入った話、今出来んだろうが、会社で」
「まあ、そうだけど」
「飯食いながらするぞ。終わったら一緒に出るから。
何があっても宇佐美の時間に合わせて出るぞ。残業は?」
「え?多分、大丈夫だと思うけど」
「よし。俺、定時に終わらせる。一緒に出るからな」
「そんなに…一緒一緒にって…頑張らなくても。別に先にお店に行って待っててもいいよ?」
「いや、一緒に出る」
…。
「まあ、いいんだけど」
「じゃあ、後、よろしく」
「解った、後でね」
やけに一緒に一緒にって。一緒に出る事にこだわっちゃって…今日の一輝は何だか変かも…。