告白よりも、ときめきを
山崎と宇佐美が一体どんな話になったのか、聞く機会も無く、いや、努力せず、同期会の日になった。
俺ら男五人と宇佐美は、合流していつもの居酒屋に向かった。
麻紀と美咲が懐かしいから、ここがいいと言ったらしい。
「っらっしゃいませ~。っらっしゃいませ~」
「毎度。有難うございます。山崎さん、お二人、女性の方お部屋にお通ししています。皆さん揃われましたね」
個室、二つ分を一つに。襖を取っ払ってあった。
料理は前もって注文済みだから、入店と同時に運ばれて来た。
「明璃~!」
「麻紀~、美咲も~。元気だった?」
バシバシ叩きあって、抱き合って…。
「子供は?」
「おばあちゃんとこ」
「うちも。こんな時は実家に頼まなきゃ、ねー」
「そう」
「いくつになったんだっけ?」
「うちは五歳と三歳」
「うちは双子だから二人とも六歳。見て、ほら」
早速携帯を取り出し、保存してある写真を見せていた。
「二人共、男前だね。先輩にそっくり、イケメン家族だね」
「うちは…こんな感じ」
「え、どれどれ。あー、お姉ちゃんはご主人似みたいね、弟君は美咲に似てるっぽい」
「そうなの、なんだかな~て感じ」
「なんだかなーて何よ。どっちに似ても心配無いじゃん、美形なんだから」
「フフフ、そうかな~?」
「そうだよ、ねえ」
「うん、そうそう」
ハハ…、怖いな。女の会話は…上っ面を褒め合うみたいで…、正直勘弁だな。