告白よりも、ときめきを
「今、話せる時間ある?」
「ん?…相談ごとか?」
何となく、並んで歩き始めていた。
「…解ってきたの。始められるかもって。これも何だか自分勝手な考えなんだけど…。
今までドキドキしてなかったのなら、失うものも、薄れるものも元々無いでしょ?
少し強引なこじつけかな…。始めるって決めて、今からドキドキしたらいいんだって。
これは屁理屈?
でも、そう思ったら、何だか始められそうな気がする、…恋愛。…してみたい気がする。
だって、人となりは、よ~く解っているから。
これから知ってがっかりする事も何も無いと思う。
もうず~っと長い間、自分を作る事も無く、自然体で居たから。…自分を良く見せようと繕う事も特に無い。
だって…変えようが無いもの。優…竹内優様。
デートしてくれませんか?私と。
そして、結婚を前提にお付き合いして頂けませんか?」
通りの人の目も憚らず、私は優に抱きついた。
…明、璃?