お前のこと、落としてやるよ。


画面をタップして撮るという所で皐月の目線がこちらを向いてしまった。



もう少しだったのに……気づかれてしまった。



ムゥと頬を膨らませながら、カメラモードを閉じようとした時、



「永遠!」



と名前が呼ばれて前を向くと先程の無邪気な笑顔で、前にブイサインをつくっている皐月。



変わってないな、その笑顔。
昔のことを思い出し、ふふっと思わず笑みが溢れてしまう。



パシャリというシャッター音が、やけに鮮明に聞こえた。



< 113 / 307 >

この作品をシェア

pagetop