お前のこと、落としてやるよ。
別に『可愛い、』とか言ってほしいという、あははうふふの展開は求めていないのに、なぜか手に取ってしまうのは私の一番気に入っている白のワンピース。
うぅ……、でもこれ着ていったらな……張りきり過ぎって思われちゃうかな?
「あら、永遠?夏祭りにでも行くの?」
鏡の前で両手に持っている服を交互に合わせていた私を見て、洗濯物を入れるために二階へ上がって来ただろうお母さんが首をかしげる。
「あ、……うん」
「誰と行くの?」