お前のこと、落としてやるよ。
本当だったら断ったりなんてしないんだけど。やっぱり今回はちょっと…気まずいし。
「あら珍しい。そういえば、夏祭りの日から様子おかしいし。皐月くんとケンカでもしたの?」
「いや……なんていうか」
告白されました、なんて言えるわけなくて言葉を濁す。
「…なにがあったか分からないけど、これを口実に早めに仲直りしてきなさい。あとあと気まずくなるわよ。」
グイッと押し付けるように、無理矢理シフォンケーキの入った白い箱を渡された。