お前のこと、落としてやるよ。


と、諭吉さんを数枚されてしまい(半分無理矢理だけど)午前中デパートへ行って買ってきたのだ。



しかし、どうやって渡すかを迷っている私。



ずっと避けてたのに、いきなり『ハッピーバスデー、皐月!』は絶対おかしいし。



「ヴッー」と奇妙な声をあげながら、机に頭の先をつけた所に丁度よくお母さんが入ってきた。



「なにしてるの……?」と困惑している様子。そりゃそーだ。



「まぁ、いろいろ。で、どうしたの?」



「あ、そうそう。一緒に皐月くんの家に行くわよ」


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