お前のこと、落としてやるよ。
茶色の髪を風で揺らしながら、何を続けたらいいのか、分からないといった感じで名前を呼ばれた。
でも、それは、私も同じで
「……なっちゃん、」
と、震えた声で一言しか言えない。
妙に口の中がパサついて、顔がうまく見れない。
「えーっと、いろいろ聞きたい事はあるんだけど、まずはここ座れよ」
そう言って、ベッドの隣にあった丸イスをポンポンと叩いた。
「え、……あ、ありがと」
なっちゃんの言葉に甘え、イスに腰かける。