お前のこと、落としてやるよ。


中学生になって一年くらいしかたっていないから、そんな男女の力の差があった訳ではなくて。


『……っ、にすんの!』



と、いう永遠の声と共に体を思いっきり突き飛ばされた。



……俺、なにしてんだよ。


好きな女傷付けて、どうするんだよ。



髪をくしゃりと手で握り、表情を隠す。



『私のこと嫌いなくせに。ただの幼なじみなのに。

…な、んで……キス、したの?』



唇を片手で押さえながら、確かめるように聞いてくる永遠に少しばかりイラッとした。



嫌い?……そうだよ、お前なんか嫌いになれたら楽だよ。


キスした理由?……一つしかねーだろ。


……好きだからに決まってんだろ。


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