お前のこと、落としてやるよ。


アクセサリーショップを出て、しばらく歩いているうちにだんだん雨が強くなっていった。



冬だし、雨が降っているから余計気温が下がっていて寒い。


……永遠、大丈夫かな?風邪ひかねぇかな?



そんな永遠の事を考えながら、ふ、と前を見ると、

前方に黒の傘と青のチェック柄の傘が隣で並んでいた。



……永遠と那月のだ。間違いない。



俺が二人に近づこうとしたその時、かすかに『逃げて!』と言う声が聞こえた。



その声に反応した俺は後ろを振り返ってみると、車が突っ込んできていた。


永遠と那月の方に。

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