お前のこと、落としてやるよ。
「一生離すきねーよ。」


懐かしい夢を見た。ずっと忘れていた懐かしい夢を。









「__……んっ、」



目を二、三度ゆっくりと開閉し焦点を定めると、一番に目に映ったのは覗き込んでいるお母さんの顔だった。



「永遠……?」



「……ん、ここどこ?」



そう言って自分で聞いた後にどこがすぐに分かった。



ツンと鼻につく消毒の匂い。多分、ここは病院だ。



でも、なんで病院にいるんだっけ?


確か私、学校から帰っていて。
途中の交差点の所で……車が突っ込んできたんだ。



そこまで思いだし、勢いよく体を起こす。



「さ、皐月は!!皐月!」



あの時、皐月が飛び出して私をかばってくれたから……



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