お前のこと、落としてやるよ。
お母さんが気利かせてくれたんだから……、皐月とゆっくり話せる時間をくれたんだから、……
「……そっち、行ってもいいですか?」
ぎゅうっとふとんを握りしめ、皐月の返事が待つ。
てか、私たち当分話してなかったよね?
さっきは感情が爆発して忘れてたけど。
「…いいよ、むしろ来て欲しい」
バチリとしっかり目を合わし、掠れた声でそう言う皐月にドキンと胸が鳴る。
ギシッと音をたてベッドから降り、皐月の傍まで行くと手をぎゅうと握られた。
「お前になにもなくて良かった」
上目づかいで、少し微笑みながら安心したようにそう言う皐月。