お前のこと、落としてやるよ。
ねぇ、なんで?なんで、あなたがここにいるの?
さっきまで、暑かったのに、今は、一切それを感じる事がない。
むしろ寒い。急に南極にでも来た気分だ。
転校生の彼は、黒板に自分の名前を丁寧に書くと、クルッとこちらを向き、
「新城 皐月。(しんじょう さつき)…宜しく」
そう落ち着いた声で黒板に書いてある名前を言った。
その瞬間、女子からは、「キャー!かっこいい~」と言う黄色声が。
男子からは、「ヤベ…。超かっこいいじゃん」と言う羨ましそうな声が聞こえた。