お前のこと、落としてやるよ。


あー、まぁいつもの私だったら間違えなくそう言ってる。

……けど。



先程より脈うつ回数が増えズキンズキンしている頭では、頼るしかないじゃないか。不可抗力だ。



「……たまには、こういう日もある」



吐き捨てるようにそう言うと、これ以上喋らないぞという意味を込めて口を固く結んだ。



「分かった。お前の好きなオムライスでいい?」



私がコクンと頷くと皐月は、キッチンの方に消えていった。



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