HE IS A PET.


「うん、かっこいいね」

 認めざるを得ない。シュウほどの美形はそうそういない。
 誰が見ても、怜よりかっこいいと言うと思う。


「じゃあ頭は。どっちが勝ってる?」

 賢い大学を出てるシュウは、ホントにバカだと思う。

「顔とか頭の、勝ち負けじゃないよ」

「じゃあ、身体?」

「は?」

「二十歳くん、いい身体してんの? マッチョいとか細マッチョいとか?」

 マッチョな怜……想像できない。

「あ、分かった。エッチが上手いとか?」

 怜の裸体を反芻していた頭に、生々しい記憶が蘇る。


「やだ、変なことばっかし訊かないでよ」

「うあ、その反応……ヤったんだ」


 誘導尋問に引っ掛かって焦る私を、大きな瞳がじっと捉えた。


「俺も、結構自信あんだけどなー。試してみる?」


 冗談っぽく、本気だと伝えてくる瞳にたじろいだ。

「なに、バカなこと言ってんの。どっちの何がいいとかじゃなくって、私は好きな人がいるって話をしてんの。だから、シュウとは無理」


「なら、どーして?」

「え?」


「どうしてソイツじゃなくて、俺といるの?」





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