HE IS A PET.
「抵抗しないの?」
くすんだピンクのトレーナーの裾から、手を差し入れて尋ねた。
腹筋をなぞり胸の突起物を探り当てる。
そこを指先でぎゅっと摘むと、細い腰がびくんと魚のように跳ねた。
「怜は誰とでも悦くなれるんだもんね。アズミンも言ってたよ、別に自分じゃなくたっていいって」
きつく閉じられた瞳に私は映らない。ただうっすらと涙を滲ませて、快感に紛れようとする。
「誰でもいいってことは、私でもいいんでしょ?」
私は一体、何がしたいのか。
ついさっきまで泣いている怜を泣き止ませることに必死だったくせに、今は泣かせようとしている。
矛盾しまくりだ。大人げない。
でも、泣きたいのは私の方だ。
「怜、ベッド行こう」