あなたの大切なひと
あきらめ
「美海?どした?」
その後、ドルフィンを出て、要と食事をしたが、上の空だったようだ。
さっき見た仲の良さそうな竹本達が頭を離れなかった。

「ううん。何でもないけど?」
誤魔化してみたけど、要は気づいていたようだ。

「美海は、あれから元気にしてた?」
「…うん」

そうは、答えたが相変わらずな私を要はじっと見つめていた。

お店を出て、要と歩いた。
以前なら寄り添って歩いたものだが、今日は並んで歩いていた。

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