あなたの大切なひと
次の日から本格的に業務開始となった。
彼、竹本豪海と私は、７ヶ月後の大きな大会に向けて、一緒に準備することになった。
「これは、どう進めますか」彼は、年長である私に気を使ってか、ひとつひとつ確認をしてくれる。

「そうですね。まずは、当日押さえた会場を見に行って、実際の動線を考えますか？」

「はい、じゃあ早速明日見に行きましょう」

実際の会場の座席の通路は、大きな会場の割には狭くて、当日の混乱を避けるため、スタッフも増やさないとならない。
短い時間に集中して会場に来る大人数をさばかなくちゃいけない。

「この辺でお昼食って、会社に戻りますか？」
「そうですね。竹本さん、何が好きなんですか？」

私は、まるで入社した時からの知り合いねように、彼に打ち解けていった。
仕事に対する考え方、少し古臭い昭和な考え方が、とても同じだと思った。
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