あなたの大切なひと
案の定令子は、毎日毎日彼の話ばかり。どれほど彼が仕事ができるか、令子にこんな言葉をかけたとか。
語尾にハートマークがつくのが見えるようだった。

よくもまあ、あんなに夢中になれるな、と思ったが、


…うらやましい。


私は、あんなに臆面もなく、彼のことを好きだと言う令子が羨ましかった。



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