嘘から始まる運命の恋
まさかストーカーじゃないだろうか。最近ニュースや新聞で見た凶悪なストーカー事件を思い出して、真由里のことが心配になってきた。
「一カ月くらい前にね、仕事帰りに友達とご飯を食べに行こうとしたら、ふたり組の男の人に声をかけられたんだ。ふたりともすごくイケてたし、四人で一緒にご飯を食べに行ったの。そうしたら、そのうちのひとりに、なんか気に入られちゃったみたいでぇ……」
真由里が手を下ろして、もじもじと指先を絡めた。
「私、仕事柄、体のラインのわかるようなカットソーとかショートパンツとか着るでしょ。だから、遊んでる軽い女だって思われたみたいで……」
真由里が言いよどむので、私はもしやと思って訊く。
「その彼と寝たの?」
「やだ、もう、お姉ちゃん」
真由里が照れて私の腕を軽く叩いた。
「やだ、もう、じゃないわよぅ」
私はあきれてため息をついた。
こういう話はこれまでにも何度か聞かされたことがある。真由里も相手の男性も遊びと割り切っていたからか、「別れるときに『今まであげたプレゼントを返せ』って言われた」とか軽い愚痴は聞かされたものの、関係はスムーズに終わっていたようだ。けれど、今回は珍しく別れ話がこじれているのだろうか。
「一カ月くらい前にね、仕事帰りに友達とご飯を食べに行こうとしたら、ふたり組の男の人に声をかけられたんだ。ふたりともすごくイケてたし、四人で一緒にご飯を食べに行ったの。そうしたら、そのうちのひとりに、なんか気に入られちゃったみたいでぇ……」
真由里が手を下ろして、もじもじと指先を絡めた。
「私、仕事柄、体のラインのわかるようなカットソーとかショートパンツとか着るでしょ。だから、遊んでる軽い女だって思われたみたいで……」
真由里が言いよどむので、私はもしやと思って訊く。
「その彼と寝たの?」
「やだ、もう、お姉ちゃん」
真由里が照れて私の腕を軽く叩いた。
「やだ、もう、じゃないわよぅ」
私はあきれてため息をついた。
こういう話はこれまでにも何度か聞かされたことがある。真由里も相手の男性も遊びと割り切っていたからか、「別れるときに『今まであげたプレゼントを返せ』って言われた」とか軽い愚痴は聞かされたものの、関係はスムーズに終わっていたようだ。けれど、今回は珍しく別れ話がこじれているのだろうか。