不器用な恋心
私は慌てて机に手をついた。
これ以上引っ張られたら、高島くんの胸に飛び込んでしまう。
ゆっくりと離れた唇。自然と見つめ合う。
「減るもんじゃ、ないだろ?」
そう言って、悪い笑みを浮かべる高島くんは、本当にカッコよくて。それだけで立っていられなくなりそうだった。
そんな私はこの状況に頭が追いつかず、キョロキョロしまくる。高島くんの手から逃げようとしても余計に引っ張られてしまう。
結果、高島くんの胸になだれ込む形になった。
「小野って、寝込み襲うの趣味?」
また悪い笑みで聞いてくる高島くん。
もう、やめて~!!!