プリマネ！恋はいつでも真っ向勝負
グラウンドではまじめに汗を流す野球部員のあたしたちも、ユニフォームから私服に着替えて、男女６人ずつのコンパ、カラオケにきたらすっかり普通の高校生。

......のはずだけど、グラウンドのテンションそのままできた男が一人。


｢初めまして！小野一輝です！
甲子園目指してます！｣


少年漫画の熱血主人公ばりに熱い挨拶をかます一輝くん。

コンパの自己紹介タイムでそれはないと思うよ、一輝くん。


｢野球部なの？かわいいー｣


......ん？ウケてる？

みのる苦笑い、男たち爆笑のなか、あたしが誘った同中の女子たちは、そのドン引き間違いなしの挨拶にも、食いついていく。

みんな心広い。


十人以上ということもあって、あたしたちの部屋は大きなパーティールーム。

限界まで明るくしてもうすぐらいパーティールームの中、自己紹介タイムが終われば、さっそくそれぞれ自由に話している。

急に理穂が用事ができてこれなくなったのは残念だったけど、みのるも隣の席に座った子と楽しそうに話してるし、良かった。


っていうか......、一輝くんも隣の子と笑ってるのが気になるけど、一輝くんあたしのこと好きって言ってくれたし。

好きとは言ってないかもだけど、若干余裕があるあたしはそこまでジェラらずに、みのるたちの話題にちょいちょい入ったりしながら、盛り上げ役に徹した。
< 102 / 623 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop