プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
言葉を失った一輝くんに、あたしもそれ以上何を言っていいのか分からず。

カラオケの廊下に似つかわしくないほど気まずい雰囲気になったあたしたちの顔を交互に見て、ようやくえり子はあわてた顔をする。


「もしかして、あたしマズイこと言った?」

「うん、ちょっとね」


にっしーゴメンと手を合わせるえり子には、別に怒る気にもならない。嘘だったら怒れるけど、ホントのことだから怒れないし。


「えり子ちゃん、僕たち先戻ってようか」


さりげなくえり子を誘導して、あたしと一輝くんを二人にしてくれたみのるは、きっと気をきかせてくれたんだろうけど、よけい気まずいから。


「さっきの......本当に、本当のことなんですか......」

「ああ、うん、まあ......本当、だね」


うつむいたままの一輝くんにそう言えば、失望が隠しきれないといった目をあたしに向ける一輝くんに、心臓が痛い。

お前軽い女なんだなって目、こんな目を向けられたって、今までどってことなかったのに。
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