プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「みどり先輩のこと、色々噂ば聞いとったけど......、
先輩はいい加減な人じゃないって信じてたのに......」


いい加減、かなぁ。

確かに結果として見たら、ほとんど男と男の間が空いてない時もあった。

だけど、彼氏がいるときに誰かととか、誰かのあたしに手を出したりとか、あたしから見ていい加減なことは一回もしてないのに。


「過去のことだよ?
一輝くんから見たら、昔のあたしはいい加減な女に思えるかもしれないけど、今は変わろうと努力してる。
一輝くんだったら、そういうの分かってくれる人だと思ったのに、あたしも思い違いだったみたい」


それに、一輝くんと付き合ってて浮気したってわけじゃないのに、なんでそんな失望したって顔されなきゃいけないのか分からない。

や、一輝くんが何に怒ってるのかは分かるけど、正直申し訳ないとは全部思えないんだよね。

はっきりと一輝くんとあたしの考え方の違い、壁を感じてしまう。


「そうですか、お互い思い違いだったみたいですね。
俺とみどり先輩じゃ、世界が違いすぎる。

.......俺は、今までの男と一緒になるつもりはなかです」


だてに何度も別れを経験してるわけじゃない、経験豊富なだけに一瞬で一輝くんが引いていったのが分かってしまった。

世界が違う。
あたしだって、今そう思った。


あたしに背を向けて、一歩前に進む一輝くん。

その背中を見れば嫌でも分かる、あたしたちこれで終わりってこと。
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