プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
「行きたいとこって......、ここ?」


一人ずつ区切られ、マシンからボールが出てくる音、誰かがボールを打つ音が響くここは、どう見てもバッティングセンター。

あたしはいつもよりも気合いを入れて巻いてきた髪、気合いの入った服装で、打席に立っていた。


いや、全然嫌いじゃないよ、バッティングセンター。
けどさぁ、もうちょっとこう......。

あの流れでバッティングセンターって、ありえなくない?


「はい、部活だけじゃ打ち足りんけん。
みどり先輩も好きですよね?バッティングセンター」

「......」


まぁ、大会近いし、うん。

いい笑顔でバットを構える隣の一輝くんに、あたしも半ばヤケになってバットを振った。


今までの男と一緒になりたくない、とか言ってたけど、どう考えてもなりそうもない。

あたしをこんなにジラすのは、一輝くんだけよ!






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