プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
あたしは話したいけど、一輝くんはどうなんだろ。
どうするべきか迷っていると、唐突に敦士が話を切り出した。


「......なんか腹へったな。
ラーメンでも食いにいかね?
行かないやつはここで解散ってことで、今日はおつかれ」


理穂と、一年生の何人かが賛同すると、挨拶もそこそこに、あたしと一輝くんをのぞいたみんながゾロゾロと球場を後にする。


「一輝くんは?行かないの?」

「俺は、学校に荷物置きにいかないといけないので」


その場から動かない一輝くんに、みんなを追わないのかと聞けば、足元のバットケースとボールを指す一輝くん。

たしかに誰かが学校に荷物戻しに行かなきゃいけないけど、あいつら誰ひとり荷物もっていかないって。


「......ついてきてもらえますか」

「え......、う、うんっ!
もちろん!」


真剣な表情でされたおねがいに、二つ返事でおっけーする。

これって、話し相手がほしいからとか、荷物持ちについてきてほしい、とかじゃなさげな感じ?


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