プリマネ!恋はいつでも真っ向勝負
はい、と優しい声ですぐにうなずいた一輝くんの顔を、のぞきこむようにして見上げる。


「ケンカはしてもいいけど、わだかまりは残さないようにしよ。なるべくその日のうちに仲直りして、キスするの」

「賛成です。
......もう少し、人が少ないとこにいきませんか」


あたしのキスのおねだりに気づいてくれたのか、一輝くんはぎゅっとあたしの手をにぎって、それをひく。


どれだけケンカになっても、一輝くんが好き。
一輝くんしか好きじゃない。


秀はすぐに別れるって言ってたけど、一輝くんとなら、絶対に今までみたいにはならない。
一輝くんだって、返さないって言ってくれた。

だから、きっと......大丈夫。
この手は、絶対に離したりしない。


あたしもぎゅっと一輝くんの手を握り返した。
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